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診療科・部門

リハビリテーション室

リハビリテーション室

リハビリテーション室では、骨折や脳卒中などの病気が安定した後に、手足の機能障害や言語障害に対し、理学療法、作業療法、言語療法による治療を組み合わせて機能回復を図る専門医療を実施しています。
当院では、怪我や発病直後から早期リハビリテーションを開始し、1日でも早い家庭復帰や社会復帰を目標に、治療プログラムの立案と実施を行っています。
また、長期のリハビリテーションが必要な方には、院内併設の地域包括ケア病棟を利用いただいたり、提携する近隣の回復期リハビリテーション病棟へのご紹介を行っています。

診療(業務)内容

運動器リハビリテーション(施設基準Ⅰ)

令和3年度実績は、大腿骨骨折の手術後リハビリ83名、脊椎圧迫骨折47名、脊椎の手術5名、腕の骨折や手術のない保存療法73名、計208名で、入院前に歩けた方のうち退院時の歩行再獲得率は46.8%、また、自宅復帰率は76.4%でした。

脳血管疾患等リハビリテーションⅡ(施設基準Ⅱ)

令和3年度実績は、脳卒中119名、転倒他による脳挫傷などが40名、計159名で、うち47名は提携する回復期リハ病院へ転院されています。当院から直接退院された方のうち、歩行再獲得率は52.2%、また、自宅復帰率は74.7%でした。

呼吸器リハビリテーション(施設基準Ⅰ)

令和3年度実績は、肺炎35名、慢性閉塞性肺疾患など33名、計68名で、歩行再獲得率は45.7%、また、自宅復帰率は79.2%でした。

廃用症候群リハビリテーション(施設基準Ⅱ)

廃用症候群リハビリテーションは、心臓や消化器その他の病気で体力が衰えた方の歩行機能や耐久力の改善を目的に行います。令和3年度実績は96名で、歩行再獲得率は37.3%、自宅復帰率は80.0%でした。

スタッフ紹介

 

上原 健治室長 整形外科医

【専門分野】
整形外科

【資格等】
日本整形外科学会専門医、日本整形外科認定運動器リハビリテーション医、がんリハビリテーション研修修了

 

大坪 尚典副室長 理学療法士

【資格等】
日本理学療法士協会・日本老年医学会・日本嚥下医学会・日本摂食嚥下リハ学会に所属、がんリハビリテーション研修修了、金沢大学医薬保健学類臨床准教授、第25回日本褥瘡学会学術集会ポスター賞受賞、SPSS Datathon 2016 論文部門グランプリ受賞、第51回日本理学療法教育学会学術集会長賞受賞、令和4年度石川県医療功労者知事表彰。院内褥瘡対策チーム、転倒予防対策チームに所属

 

葛巻 尚志理学療法士

【資格等】
日本理学療法士協会所属、三学会合同呼吸療法認定士取得

 

堤 美紀理学療法士

【資格等】
日本理学療法士協会所属、三学会合同呼吸療法認定士、介護支援専門員(ケアマネージャー)、福祉住環境コーディネーター2級取得、理学療法士臨床実習指導者講習修了。

 

山元 絵美理学療法士

【資格等】
日本理学療法士協会所属、三学会合同呼吸療法認定士取得

 

山田 哲郎理学療法士

【資格等】
理学療法士臨床実習指導者講習修了。日本理学療法士協会所属、排尿ケア対策チームに所属

 

中島 孝作業療法士

【資格等】
日本作業療法士協会所属、金沢大学医薬保健学類臨床准教授

 

沖田 育美言語聴覚士

【資格等】
日本言語聴覚士協会所属

その他(専門外来、研究、設備等)

臨床研究

当リハビリテーション室では臨床データを客観的かつ総合的に分析し、エビデンスに基づく医療の確立を目指しています。

研究論文①「地域包括ケア病棟の在宅復帰に影響する因子について」
【要旨】決定木分析により、当院ケア病棟における在宅復帰影響因子としてケア入棟時FIMと介護者有無が選択された。入棟時FIMは自立群、見守り群、半介助群、全介助群の順に復帰率が高かった。また、介護者の影響は見守り群と半介助群にのみ影響を示した。(石川県理学療法雑誌 Vol.18,No.1,2018に投稿)

研究論文②「当院褥瘡治癒に影響を与える因子」
【要旨】Coxの比例ハザード法による生存期間分析の利用により、当院褥瘡患者の治癒に影響する因子として、DESIGN-Rによる重症度分類と栄養評価のMNA-SFが選択された。MNA-SFが6点以上の場合、5点以下の約半分の期間で治癒する可能性が示された。(日本褥瘡学会誌に投稿)

研究論文③「後期高齢患者の生命予後に影響する要因」
【要旨】当院後期高齢患者431例を退院後3年間追跡し、Coxの比例ハザード法と決定木分析により生存可否の影響因子を検証した。併存症指数(CCI)が低く、座位能力があり、皮下脂肪指標(SATI)が高く、低栄養が重度でないことが生存期間の延長に寄与し、SATI>43.9㎠/㎡が2年生存に必要な条件として示された。(日本老年医学会雑誌Vol.58, No3, 2021に投稿)