研修医の声⑰
研修医K先生|九州大学卒
私は基幹型研修医2年生として、相互派遣制度を利用して11月にフランス・ナンシー大学病院(CHUN)で約1ヶ月間の研修を行いました。海外の医療現場を実際に経験することで、日本とは異なる医療体制や価値観に触れることができ、医師として多くの学びを得る貴重な機会となりました。
今回の研修では、小児科と産婦人科をそれぞれ2週間ずつまわらせていただきました。両診療科は大学病院内でも独立した建物に設けられており、専門性の高い診療体制が整っている点が印象的でした。
小児科では、病棟業務および小児救急を中心に研修を行い、急性期から慢性期まで幅広い症例を経験しました。また、小児外科の手術を見学する機会もあり、小児医療における専門性や多職種連携の重要性を学ぶことができました。
産婦人科では、外来診療や病棟業務、カンファレンスを中心に参加しました。特に、日本とフランスにおける分娩管理の違いについて学ぶ機会が多く、無痛分娩の実施率やそれに対する考え方の違いは非常に印象的でした。医療体制や文化の違いが診療方針に反映されていることを実感しました。
研修期間中には、大学病院内のレストランで歓迎会を開いていただき、現地の医師やスタッフとの交流を深めることができました。診療は主にフランス語で行われており、言語の壁を感じる場面もありましたが、英語でサポートしてくれる医師や学生も多く、安心して研修に取り組むことができました。
ナンシーは歴史的な建造物が多く、美しい街並みが広がる魅力的な街です。休日にパリやストラスブールを訪れ、フランスの文化や歴史に触れることができました。また、7月に当院へ研修に来ていたフランス人医学生にホームパーティーへ招待してもらうなど、医療以外の面でも貴重な国際交流を経験することができました。
本研修は、日常の研修では得難い経験を通して、医療に対する視野を広げる機会となりました。異なる医療環境や文化に直接触れることで、日本の医療を改めて見つめ直すきっかけにもなったと感じています。海外研修に関心のある研修医にとって、本制度は非常に有意義な学びの機会になると思います。