研修プログラムの特徴と理念

特徴理念ごあいさつ

特徴

01. 丁寧なマンツーマン指導体制

研修医1人に対し年間指導医を1名指名し、病院での研修から病院外の生活まで相談にのります。一つの診療科に配属する研修医は1名を原則とし、配属期間中はその診療科のすべての医師から指導を受けます(屋根瓦式でなく、上級医師が直接指導します)。
当直は指導医1名+研修医1名のペアで対応するため研修医が一人で当直時の救急診療を受け持つことはありません。不安を感じさせないきめ細やかな指導体制を整えています。

02. 研修医のニーズに応えるフレキシブルなカリキュラム

研修開始時だけでなく、研修期間中も研修医のニーズに応じたカリキュラムを作成します。研修期間中、当初希望していた研修内容が変わることがあると思います。そのようなときは途中からでも新たにカリキュラムを組みなおすことが可能です。二年目の8か月間を選択研修に充てており、カリキュラムの自由度を高めています。

03. 地域医療の実践と国際感覚の養成

当院は金沢市犀川南部地域を担当する中核病院の一つで、周囲の介護施設や開業医と連携し地域医療を担っています。また、CHU de Nancy(ナンシー大学病院)と交換留学制度を有しており、国際交流を図り医療の国際感覚の養成を行っています。

理念

01.医師としての人格のかん養

02.医学及び医療が果たすべき社会的役割の認識

03.基本的診療能力の習得

臨床研修は、医師が医師としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷または疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることのできるものでなければなりません。

研修医の様子

ごあいさつ

病院事業管理者あいさつ

病院事業管理者髙田重男

金沢市病院事業管理者
髙田重男

金沢市立病院は、平成24年より新中期計画を立て“急性期医療を中心としたコミュニティー医療の確立”を目指しています。
病院の使命は、“安全・安心・味わいの医療”の提供です。味わいとは、患者さんに積極的に医療に参加していただくことを意味しています。
新中期計画の課題は、救急医療・災害医療の充実、先進医療・開発型医療の導入、患者さんを中心とした地域連携(市民講座の開催、地域ネットワークの構築)、医療スタッフの教育・研修・研究体制の整備です。なお、科学研究費や助成金などの競争的資金の取得も行っております。

また、金沢美術工芸大学と連携したHospitality Artの創出や、金沢大学と連携した地域連携型健康増進事業を行っています。 このような中で、初期臨床研修医の教育は大きな病院の課題です。私たちとともに、日本の新しい地域医療を創出していきましょう。

臨床研修プログラム責任者あいさつ

臨床研修プログラム責任者
大石尚毅

金沢市立病院は金沢市犀川南部に立地する306床の二次救急病院です。救急車の受け入れは年間2000台程度で幅広い疾患を診ています。また、近隣の介護施設、開業医と結びつき、地域の中核病院としての役割を担っています。

当院は外来・入院・救急診療を通して幅広い疾患を診ています。その多くはごく一般的な疾患で多くの患者様が治療を必要とする疾患です。大学病院ではどうしても稀なもの、難しいものが多く、基礎教育の観点では不十分と思われます。

当院での研修ではこのような豊富な疾患を診ることによりプライマリ・ケアの基本的な診療能力を養うことができます。また、基本的能力を養ったうえで先進的な高度医療に関わりたいと思うこともあると思います。当院での研修二年目は8か月間の選択研修を設けており、協力研修病院で先進的で高度な治療を必要とする患者様と接することができます。

患者様一人一人の声を聴き、人となりや病態を把握する、必要な検査を立案し診断したのちに適切な治療を行う。このような基本的な診療を繰り返し行うことで基本的能力は養われます。最初は指導医の指示通りに診療を行いますが、徐々に研修医自身が考え、患者様と真摯に向き合うことで責任を持った診療ができると考えています。私たちの病院では指導医と研修医の距離は近く、一人一人の能力の進歩を把握したうえでその時期の研修医にあった指導を行うことができます。

当院では初期臨床研修の一環として、当院が提携するフランスナンシー市の大学病院での短期間(4週間)研修を実施しています。研修医2年目の医師を対象に、海外の先進的な研修制度あるいは医療事情を体感し、国際感覚を養い、幅広い視野と高い理想や向上心を抱いて後期臨床研修へのステップとしていただくことを目的としています。また、毎年1か月間、ナンシー大学病院から学生が2名当院で病院見学を行います。海外の学生と接することで海外の医療制度などを学ぶことができます。

当院での初期臨床研修医の定員は3名と少なく、濃厚な指導体制で研修の実施が可能です。明るく熱心な指導医がたくさんいます。「必ず、一人前の初期臨床研修医にさせる」という指導体制を約束します。

基本方針・研修目標

  1. プライマリ・ケアの基本的な診療能力(知識・態度・技能)を身につけ幅広い疾患に対応できる能力を養う。
  2. 診療現場において、一人の尊厳ある個人として患者を全人的に診る力を身につける。
  3. 患者への慈愛の心を培い、信頼される医師として、チーム医療を実践し、社会に貢献することに努める。
  4. 日本および国際的感覚を有した医師の育成を目指す。