研修医の声

研修医の声⑪

研修医I先生|金沢大学卒

 5月は研修医として駆け出しで、右も左もわからないまま循環器内科でお世話になることになりました。最初は多忙な先生方の業務内容に圧倒されるばかりでしたが、この1ヶ月は今後の研修医としての目標や、医師としての理想像が明確になったとても充実した研修となりました。

 循環器内科では、午前中は主に外来で先生方の診察を見学し、検査所見の読み方や内服薬についてご指導いただきました。学生時代から心電図に苦手意識がありましたが、毎日実際の患者さんの心電図を読むうちに徐々に苦手意識が薄れ、救急外来などでも自ら心電図を読む習慣が身についたように思います。午後は血管内治療に立ち合い、術前準備や先生方の補助をする中でカテーテル治療の流れを学びました。初めは慣れない物品が多く不安もありましたが、先生方やコメディカルの皆様が丁寧にご指導くださり、安心して取り組むことが出来ました。また、病棟や救急外来でも、私の志望科で将来必要となる手技を経験する機会をたくさん与えていただき、大変学びの多い時間となりました。病棟では、幅広い循環器疾患に加え、ご高齢特有の疾患を併せ持つ患者さんの治療を学び、循環器内科の難しさと奥深さを実感すると共に、学問としても大変興味深く感じました。また、多忙な中でも多様な問題を抱える患者さんに真摯に向き合う上級医の先生の姿がとても強く印象に残っています。長い闘病生活を送る患者さんに寄り添う姿を間近で拝見し、これから医師として歩む上で決して忘れてはならないものだと感じました。

 また、院外では循環器学会北陸地方会に発表者として参加する貴重な機会をいただきました。症例は非常に興味深いものでしたが、難しい点も多く苦労する場面もありました。しかし、指導医の先生のご指導のもと、なんとか発表当日を迎えることが出来ました。会場では研修医達の発表や先生方との活発な質疑応答から多くの刺激を受けました。発表者としてはまだ未熟ではありますが、研修医として初めての地方会を循環器内科で経験できたことは大変貴重なものとなりました。

 最後に、ご多忙の中、未熟な私のためにお時間を割いていただいた諸先生方には心より感謝申し上げます。この1ヶ月で得た経験を忘れることなく今後の成長に繋げていけるよう精進して参ります。

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