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診療科・部門

循環器内科

当科で扱う疾患は心臓病および全身の血管疾患であり、虚血性心疾患(急性心筋梗塞、狭心症)、心不全、心臓弁膜症、心筋症、致死的不整脈(心室細動、心室頻拍、完全房室ブロック)、心房細動およびその他の不整脈、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)、大動脈解離、大動脈瘤など非常に多岐にわたります。
どの疾患においても迅速・精確な診断とエビデンスに基づく安全・確実な治療を行うことを心がけています。

診療(業務)内容

血管内カテーテル治療

 当科では冠動脈に対するカテーテル治療を積極的に行っています。
高齢化や喫煙、糖尿病や高血圧などの生活習慣病によって動脈硬化性疾患は増加の一途をたどっています。
冠動脈が動脈硬化によって閉塞し血流が無くなる結果心筋が壊死する状態が急性心筋梗塞です。
 一刻も早い血流の回復が必要であり緊急にPCI(バルーンカテーテルによる血管拡張/ステント留置)を行うことが最善の治療です。
当科ではカテーテル治療の経験豊富な医師により緊急PCIをいつでも行える体制をとっています。

冠動脈CT

 当院では320列CTを導入しております。従来までの64列以下のCTよりも高速で撮影することが可能であるため、心臓のように動きを伴う臓器の評価においてとくに威力を発揮します。
冠動脈疾患の早期発見および適切な治療への貢献が期待できます。

  • 冠動脈CT
    冠動脈CT
  • 心臓カテーテル検査
    心臓カテーテル検査
  • ステント治療後
    ステント治療後

閉塞性動脈硬化症

 閉塞性動脈硬化症は足の血管が動脈硬化で詰まる疾患で、ABIという簡単な検査ですぐに発見することができます。
 当科ではこの閉塞性動脈硬化症に対してもバルーン/ステントを用いたカテーテル治療を積極的に行っており、慢性完全閉塞などの難易度の高い病変に対しても確実な治療成果を挙げています。

カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)

 頻脈性不整脈(脈が早くなる不整脈)は薬物療法が有効なこともありますが、完全に治すことはできず、経過で薬の有効性が下がったり、副作用が出てくる場合もあります。当科ではカテーテルアブレーションでの治療が可能です。これは不整脈の原因となる心筋をカテーテルを用いて焼灼する治療で、不整脈の根治を目指すものです。また心臓内の3DマッピングシステムであるCARTOを導入しており、心房細動、心房粗動、発作性上室頻拍、心室期外収縮などの不整脈について、専門性の高い高度な治療を提供しています。

  • CARTOシステムを使ったカテーテルアブレーション
    CARTOシステムを使ったカテーテルアブレーション

ペースメーカー移植術

 徐脈性不整脈(脈が遅くなる不整脈、洞不全症候群・房室ブロックなど)は薬物療法が無効であるケースが多く、心臓を電気的に刺激して脈を増やすペーシングという治療が必要です。緊急時は体外式(一時的)ペースメーカ留置、比較的安定した状態ではペースメーカ植込み手術を行っています。重大な合併症であるペースメーカ感染のリスクを少しでも減らすため、手術室という清潔空間で、専門医による短時間(1時間程度)で正確な手術を実践しています。
 約1週間の入院後は、遠隔モニタリングシステムを使用して、ペースメーカに異常があれば、すぐに病院にデータが送られるようになっています。
 植込型除細動器(ICD)や両心室ペースメーカ(CRT)、リードレスペースメーカの手術が必要な患者様には、最適なタイミングで大学病院などを紹介させていただき、スムーズな対応が取れるようサポートします。術後は当科でデバイス管理を引き継ぐことができます。

埋込型心電計移植術

 原因不明の再発性失神(一過性意識消失発作を2回以上繰り返す症状)の精査のため、心臓電気生理検査(心臓内に電極を留置するカテーテル検査)に加えて、埋込型心電計移植術を施行しています。極小型の心電図記録計を前胸部の皮下組織に埋め込むことで、2-3年の間心電図を記録することができ、失神の原因が不整脈発作であるかどうかを調べることができます。手術は10分程度で、退院後は遠隔モニタリングシステムを使ってフォローすることができます。また、原因不明の脳塞栓症の原因として無症状の心房細動が隠れていないかどうかを調べることもできます。

心臓リハビリテーション

 循環器疾患に対する運動療法、すなわち心臓リハビリテーション療法が注目されています。
適切な運動処方に基づいて運動を行うことで狭心症や心不全の症状が改善したり、寿命が延びるといった効果が得られています。
 当科においても心臓リハビリテーション室を設置し、急性心筋梗塞後や心臓手術後の運動療法を行っています。

和温療法

 平成20年から和温療法を導入いたしました。
全身を乾式遠赤外線サウナで温めた後保温するというシンプルな治療法です。
 他の治療法と大きく異なる点は不快感がないばかりか、反対に「気持ちが良くなる」ことが特徴であり、心不全や閉塞性動脈硬化症の症状の改善が得られます。
当院では心臓リハビリテーション室にこの和温療法装置を併設し実際の治療に使用しています。

スタッフ紹介

髙田 重男

髙田 重男病院事業管理者

【専門分野】
循環器内科学、高血圧

【資格等】
日本循環器学会特別会員
日本高血圧協会理事・北陸ブロック長・石川県支部長
石川県医師会副会長
石川県臨床内科医会副会長

村井 久純

村井 久純科長

【専門分野】
循環器一般

【資格等】
医学博士
金沢大学医薬保健学域医学類臨床准教授
日本循環器学会専門医・指導医
日本高血圧学会専門医・指導医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
総合内科専門医・指導医
JMECCインストラクター

小林 大祐

小林 大祐医長

【専門分野】
循環器一般、集中治療、救急

【資格等】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会専門医・認定医
日本救急医学会救急科専門医
日本内科学会JMECCインストラクター
日本救急医医学会ICLS・BLSコースインストラクター

徳久 英樹

徳久 英樹医長

【専門分野】
不整脈、循環器一般

【資格等】
医学博士
日本内科学会認定内科医・指導医・総合内科専門医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本不整脈心電学会認定不整脈専門医
日本不整脈心電学会「ICD/CRT」認定医